マスコミ各社を呼んで行う公開入札
関東鉄源協同組合は、地区需給の調整を図るための共同輸出販売事業を行っておりますが、輸出に当たっては月1回を基準とした入札を実施しております。
入札は、組合の審査に基づき、応札権を持つ商社が参加するという形をとり、現在、応札権を持つ商社は15社となっています。組合では商社からの応札額に応じて、落札商社を決定します。落札数量は2012年現在、月間2万トン程度となっており、落札された鉄スクラップは、原則として指定された期日内に船積みが行われることとなります。
なお、入札は公開で行われ、結果は即日に公表されます。当組合の入札で発表される落札価格は、日本国内における鉄スクラップの価格の指標となるだけでなく、現在は東アジアを中心とした国際マーケットにおいても、重要な指標価格の1つとして、鉄スクラップの取引に活用されています。
安全を確認しながらの船積み作業
入札の実施後、落札価格や数量は直ちに各地区の幹事へと結果が報告され、鉄スクラップの共同輸出に向けた船積みの準備が行われることとなります。船名、船積みバースが決定後、事務局より各地区幹事会社へ、各地区幹事会社は地域組合員各社に連絡を行います。組合員はトラック、トレーラーで荷物を岸壁へ配車し、本船に積み込み、検収を受けることとなります。
鉄スクラップの輸出先は、韓国、中国、台湾などの近隣のアジア諸国のほか、インドネシアやマレーシア、ベトナム、タイなどの東南アジアなどの国々へと多岐にわたっており、遠隔地への輸出に必要な大型船への対応も十分可能であることは、72社の集荷ネットワークを持つ当組合ならではの強みです。今後、インドなどといった更なる遠隔地への輸出も必要とされるなか、我々の輸出事業の果たす役割は一層重要になってくるでしょう。